Talk About Blundstone
GMT PR 三浦 由貴さん
世界各国のシューズを取り扱い、卸販売を行う「GMT」。同社の名物PRとして活躍する三浦由貴さんは、アパレル業界きってのファッショニスタ。自身を「天邪鬼」と語るように、そのアイテム選びも個性的で、2014年頃に人とは違うブーツを求めてブランドストーンに出会ったのだとか。
シューズインポーターとして、またファッション好きとして、数多くの革靴に触れてきた三浦さんに、ブランドストーンの魅力についてお話を伺いました。
__ブランドストーンとの出会いを教えてください。
昔から天邪鬼な性格なので、人と違うものを選びたいという欲があります。たとえば、レインブーツでいうと〈L.L.Bean〉のビーンブーツや〈AIGLE〉のラバーブーツのような定番は、もちろん履きました。ですが、2014年頃に「まだ誰も履いていない雨の日に履けるブーツ」を探求したくなり、ブランドストーンに出会いました。今でこそサイドゴアブーツはたくさん出ていますが、当時はそこまで流行していなかったということもあって。
サイドゴアブーツは他にも持っていますが、よく考えてみるとはじめてのサイドゴアブーツはブランドストーンで、とにかく着脱が楽なのが衝撃的でしたね。居酒屋が座敷タイプの時にも活躍するので、それ以降ブーツはサイドゴアだらけになりました(笑)。面白かったのは、仲の良いファッション雑誌の編集長が同時期に買って履いていたこと。「最近いい靴ない?」と話した時に、彼もブランドストーンのことが気になっていて「いいよね!」と話が盛り上がったのをよく覚えています。
左:CLASSICS BS587056 Rustic Black
▲当時の着用画像
__愛用されて感じた魅力について教えてください。
“万能靴”であること。街ではもちろんですが、僕は釣りの時も、キャンプの時も、フェスの時も履いていました。もともとは雨の日に履けるブーツとして購入したわけですが、特定のスタイルに捉われずに合わせられるのはすごいと思います。たとえば、アメカジっぽい服装にも無骨なブーツとして合わせられますし、イギリスやヨーロッパのような上品なスタイルにも以外に合います。言ってしまえば、クロージングのスーツ以外は何でも合うんじゃないかと。トレンドのスウェットやフリースのセットアップとも相性が良いですし、僕のように色々なスタイリングを楽しみたい人にとってはかなり重宝する靴だと思います。
とくに、最近ではスニーカーブームが落ち着いて、少しずつ〈Clarks〉のブーツや〈G.H.BASS〉のローファーのように、カジュアルな革靴が人気になっています。そういう意味でも、ブランドストーンは今の時代に合っていますよね。革靴のインポーターという目線から見て、ものすごくチャンスだと思いますよ。
__ファッションの好みやマイルールについて教えてください。
スタイルに縛られず、いいとこ取りをすること。たとえば、最近は〈Barbour〉の流行からもわかるように英国ファッションが流行っていますが、僕なら上品なイギリスのアイテムをあえて土臭く着崩したいですし、逆にアメリカのカジュアルアイテムを綺麗に着こなしたいです。今日の格好もまさにそうですが、ジャケットを着る時にドレスシャツではなく、デニムシャツやジーンズを合わせたくなる。友人が多いのもあって、展示会で購入したり、知り合いのお店で買うことも多いです。だからこそ、いろいろな系統の洋服が増えて、結果的に雑食になっていくのかも。会う女性に合わせて、洋服を変えたいという理由もあるのかもしれませんが(笑)。
マイルールとしては、“ウェルフィッティング”を大切にすること。自分に似合うサイズというのは決まっているという考え方ですが、スーツに限らず、カジュアルなスタイルにも取り入れています。昨今はオーバーサイズがトレンドですが、あくまで似合うサイズの中で遊びを取り入れるという方が、着こなしがよりかっこよくなると思います。
_PRのお仕事について教えてください。
自作自演みたいなことをやっていますよ(笑)。PRの仕事を長年やってきて感じたのは、結局ネタが大切だということ。リリース情報を発信したり、メディアの人たちと話したり、撮影のディレクションをするというのが主な業務ですが、どれも商品が主体。「それなら!」ということで、結局商品を企画して、自分で作った商品を「いいのができたんですよ〜」ってPRして(笑)。つまりは広報とコミュニケーションにまつわる“何でも屋”ですね。
たとえば、〈ISLAND SLIPPER〉というブランドの仕事でムック本を作るとなった時には、自分で台割(冊子全体の構成)をつくって、クリエイターをアサインして、撮影にも立ち合っていましたし、〈KIRIN〉のグリーンラベルさんとのコラボレーションの際には、インフルエンサーを連れて奄美大島へ行き、キャンプサイトの設営までやったり……。あとは、基本的に飲み会ですかね(笑)。
__オフの時間には何をされていますか?
休みの日も知り合いの展示会へ顔を出したり、舞台を観に行ったり、飲み会を開いたり。逆に仕事中もいい意味で仕事をしているという感覚はないですし、オンオフの垣根みたいなもの自体がないのかもしれません。基本的に人が好きですからね。でも、月に一度くらいはありますよ。「ワーッ!」ってスパークしてしまう時が(笑)。そういう時は山手線に乗りながら好きな落語を聴き続けています。
CLASSICS BS587056 Rustic Black
GMT PR
三浦 由貴さん
〈Profile〉
1984年生まれ。千葉県出身。セレクトショップのバイヤーを経て、2008年に「GMT」へ入社。同社が運営するショップ「バーニッシュ」のオープンニングバイヤー兼マネージャーを務める。現在はPRとして、広報活動、商品企画、撮影のディレクションまで幅広く活躍。雑誌『2nd(ヘリテージ刊)』では2020年から「無礼講酒場」というコラムを連載。趣味はアルコールと落語。愛称はミウラシュラン。
Instagram:@miurachelin