L O A D I N G . . .
- BLUNDSTONE FOOT WORK
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花がひろげてくれた世界で、小さく永く続けることの喜び
name / occupation
02_綱川 禎子/フローリスト
01_つなかわ・よしこ|フラワーショップ『whole』オーナー、フローリスト。1987年生まれ、東京都出身。セレクトショップ『ロンハーマン』勤務後、都内のフラワーショップでアルバイトを経験し独立。2017年に花屋『whole』をオープンさせ、オーナーを務める
https://www.instagram.com/tsuuuuuna/name / occupation
02_綱川 禎子/フローリスト
01_つなかわ・よしこ|フラワーショップ『whole』オーナー、フローリスト。1987年生まれ、東京都出身。セレクトショップ『ロンハーマン』勤務後、都内のフラワーショップでアルバイトを経験し独立。2017年に花屋『whole』をオープンさせ、オーナーを務める
https://www.instagram.com/tsuuuuuna/
花がひろげてくれた世界で、
小さく永く続けることの喜び
代々木公園の西側に位置する代々木八幡駅には、小さな新鋭レストランや小商が点在するエリア。駅から5分ほど西に歩くとマンションの一角の外壁に小さく書かれた手書きのサイン、とそのすぐ側の階段を下りた半地下にフラワーショップ「Whole(ホール)」がある。ここでオーナーを務めるフローリストの綱川禎子さんと店奥に続くのは夫が経営する美容室。2017年、ここでそれぞれのお店をスタートした。
すこしひんやりとした店内で、大きな円窓から溢れるやわらかい光を頼りに綱川さんが花のケアをし始める。50数種あるという生花で小さなアレンジブーケをお願いしながら自身の仕事について伺った。
「今日は2時半に起きて4時から市場に仕入れに行ってきました。仕入れは週に3回、毎回種類が違うので3時間くらいかけてじっくりと選びます。店舗ではアレンジブーケのオーダーがメインなんですが、お客様の用途やイメージを聞いてから色の取り入れ方でWholeらしさを表現するようにしています。明るいポップな花には少しくすみ感のあるものを合わせたりして。同じ花でも時期によって色の濃淡がさまざまなので、季節感を意識しながら組み合わせていきます」
会話を進めながら数本の花を選び、手元にはあっという間にブーケが出来上がる。Wholeという店名に込められたのは”すべて“を大切にするという願い、そして綱川さんが歩んできた道のりを花を通して表現している。
縁が広がった
ファッションの世界
前職はアパレルのショップスタッフとして、トルソーのコーディネートを含めた店舗の空間デザインやディスプレイ作りなどを担当していた綱川さん。以前から興味があったというファッションに携わるきっかけは日常のなにげない会話からだった。
「美容学校を卒業してファストフードで勤務していた時の素敵な常連のお客様に、『ロンハーマンっていう新しいお店ができるから働いてみたら』と紹介して頂いたんです。ファッションが大好きだったのですぐお店に遊びに行ってみると、上質なニットにスラックスを履いて、足元はビーチサンダル、”いらっしゃいませ”ではなくて、”こんにちは”と言われたことにすごく驚きました。その “抜け感”が素敵だなと思って、すぐに履歴書を書いて送りました(笑)」
特に“洋服のコーディネートをするのが好きだった“という綱川さんにとって、その想いをファッションの世界で実現できたことは、大きなやりがいや自信へとつながっていった。
“何かで独立したかった”を叶えた
花という選択
大好きな洋服に囲まれて充実した7年間。しかしその夢中な気持ちは次第に、洋服以外にも向けられていることを、心の内で抱えていた。
「大好きな洋服に囲まれ充実していた毎日でしたが、仕事を続けていく中で漠然と、自分でなにか好きなものを見つけて独立したいという気持ちが強くなっていきました。ちょうどその少し前からひと月に1度、夫から花をもらうことがありました。その時は花への興味はほとんどなかったんですが、だんだんと花の種類やケアの仕方を覚えるようになりそこから自然と花が身近なものになっていったんです。これまで経験してきた空間デザインやディスプレイを創りだす感覚や洋服をコーディネートしている時の好きという感覚が似ていたこと、いろんな種類や色が洋服以上にあることに気づいてより興味が湧きました。そこからご縁もあり、原宿の『The little shop flowers』で2年間働かせていただきました」
ずっと抱えていたその“なにか”を、日常の外側で見つけた。しかし、花への魅力に気づいた一方で、大好きだったアパレルの仕事を辞めていいのかどうか不安や葛藤があったと綱川さんは振り返る。
「花屋の仕事を魅力的に感じ始めた頃、知り合いのワインバーで週末だけお店を使ったら?と声をかけて頂いたんです。そこからアパレル時代の友人やいろんな人に知ってもらうきっかけができて、それが自信にも繋がっていったと思います。そこから、周りの人たちに支えてもらいながら花屋としてはじまったという感じです」
真に花屋の世界に飛び込んでみると、以前とは一変した環境に慣れるまでに時間も体力も要した。しかしそんな中で励まされていたのは、一緒に働いていた人たちの姿だったという。
「先輩方の働いている姿が職人というか、とにかくかっこよくて。私もこうなりたいという気持ちがあったから頑張ってこれたと思います。限られた人数で働くということも含めて、責任ある仕事をさせてもらえたという経験が今も続けられている理由だと思います」
独立してからのスピードは早く、Wholeの世界観はみるみる浸透していった。前職で経験したファッションが持つエネルギーやクリエイティビティは、フローリストの創造性にも反映されている。それはファッションを楽しむ遊び心を知っている綱川さんだからこそ。
Wholeが考える世界観においてファッションは大切なインスピレーションであり、花屋にとって靴は最も実用的なアイテムのひとつ。
綱川さんのライフスタイルにとってBlundstoneは、以前からブーツを愛用している馴染みのブランドである。All-TERRAIN CLOGにはネオンカラーのソックスと「足元が映えるコーディネートがいいなと思って」と春の陽射しによく映える白のワンピースを合わせてもらった。
「クロッグはもともと好きで、自分のファッションの好みとしても全体の”外し”にちょうどいいアイテムなんです。インソールもクッションに厚みがあって疲れないし歩きやすいです。甲の部分の履き口のサイズが大きすぎるとカジュアルに見えすぎてしまうんですが、ジャストサイズで選ぶと自分の足とフィットして綺麗に見えるところが気に入っています。さらっとロングスカートやパンツスタイルでも活躍できそうですし、休日はキャンプに行くこともあるので、アウトドアにも履いてみたいですね」
雨天や水気を帯びた滑りやすい環境下では、アウトソールは大いに重要。Vibram社と共同開発したオリジナルソールは足元のグリップ力にも期待でき、”花の市場は濡れているところも多い“というフローリストにとって心強い。インソールには高性能クッション材XRD®を搭載し、足裏の衝撃を守りながらも丈夫さを備えたブランド初のクロッグモデル。機能性を失わずにファッションとしての独自性も演出してくれる。
「ここは2階がアトリエになっていて靴を脱がなければいけないのですが、スムーズに着脱できるところがラクで気に入っています。靴は一番に濡れたり汚れたりしてしまうので、ここで楽しめるファッションも限界があるんです。花屋としては、防水加工があると多少の水跳ねも気にならないし最適です」
表現の幅が広がった、
チームの存在
現在は綱川さんをはじめスタッフは4名。日々の仕事内容を聞くとその答えは明確だった。
「花の仕事はなんでもやりますというスタンスで始めました。週3回の仕入れから水揚げ処理をしてそのあとは日々のオーダーブーケの制作、定期的な生け込み、午前中に現場の装花があれば作業してお昼くらいにお店がオープンします。他にも展示会やウェディング、イベント会場での装花、ポップアップ出展、撮影スタイリングなど、早朝の仕入れからはじまり19時頃にはお店を出るため、1日はかなり長いですね。今は分担していますが家に着いたら20時、何もできずにバタンキューです(笑)」
ここ数年はチームとしてWholeが形成され、1人では難しいことも共感する仲間がいることが楽しさや喜びに繋がっていると綱川さんはいう。
「最初の2年半くらいは1人でしたが、チームだと表現の幅が広がります。名前の由来でもある”全体”は、お花にまつわる花器やラッピングペーパーや空間、人、すべてを大切にしていくことです。それはこれまでにファストフードやアパレルで働いたりと様々な環境での出会いやご縁は繋がっていて、あれは無駄じゃなかったと思えるからこそ大事にしていることです。いまの私にとってスタッフは心の支えでもあり、個々がレベルアップしてチームとしてもっと強くなれたらいいなと思っています」
働く環境で訪れる分岐点を大切に紡いできた綱川さん。フローリストとして表現する花たちはそんな想いが投影され、Wholeの世界観となって多くのファンを惹きつけている。
「いまもこれからも、小さくとも現状維持していきたいと思っています。続けて行くなかでこんなにも大変なんだなと実感する時もありますが、今来てくださっているお客様とスタッフをずっと大事にしてきたい。それが目標であり、まずは10年続けることです」
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ブランドストーンを通して「働く」ということに向き合う考え方やマインドを発信
150年前から様々な働く人の足元も支えてきたブランドストーン。現代社会において、働き方は多様になり個人の価値観も様々です。そこで改めて働くというキーワードから見えてくる仕事の魅力や楽しさを、ブランドストーンと共に出演者の仕事を支えているものが何なのか探っていきます。